アスベスト入りスレート屋根のリフォーム「塗装」と「カバー工法」どちらかいいの?
みなさんこんにちは
名古屋市緑区の外壁・屋根リフォーム 光ホーム木幡(こわた)です
お家の屋根のメンテナンス、どうしたら良いのかお悩みの方はとても多いです。
今回はご質問の多いスレート屋根(カラーベスト屋根とも言います)のメンテナンス方法をご紹介します。
スレート屋根って何?
スレート屋根は、1960年代の高度成長期に広く普及しました。この頃のスレート屋根は「石綿スレート」と呼ばれるもので、その名のとおり、「石綿(アスベスト)」が含まれていました。アスベスト入りのスレート屋根は屋根材として非常に優秀だったのですが、アスベストの危険性が認知されるにつれてアスベストの含有割合が減らされ、90年代には5%以下、そして2000年代にはアスベストの使用自体が禁止されました。アスベスト入りスレート屋根の耐用年数は25~30年程度ですから、90年代から生産が中止されるまでに製造されたアスベスト入りスレート屋根はそろそろ寿命を迎えることになります。しかし、ここで問題になるのが改修の方法です。アスベストは危険物なので、ほかの廃棄物と同様の方法で扱ったり、処分したりすることができません。では、アスベストが含まれるスレート屋根は、どのように改修すればよいのでしょうか?
アスベスト入りスレート屋根の見分け方
2004年と2006年に行われた法改正により、日本においてアスベスト入りスレート屋根を建材として使うことは実質、禁止されました。2003年以前に作られた建物の多くに採用されていたのはアスベスト入りの屋根材です。しかし、同時期にもアスベストの含まれないスレート屋根が一部作られているため、建物の築年数だけで屋根材にアスベストが含まれているかどうか、確実に判断することはできません。では、どうやって見分ければよいのでしょうか?
設計図で確認する
建物の設計図には、使用した屋根材が書かれているはずです。中古物件で設計図が見当たらない場合は、購入した不動産業者に問い合わせてみましょう。
業者に調査を依頼する
工務店やハウスメーカー、屋根職人さんなどに依頼して屋根材を調査してもらうことで、屋根材にアスベストが含まれているかどうかがわかります。
アスベスト入りスレート屋根の改修方法
現存するアスベスト入りのスレート屋根の多くは、すでに触れたとおり、寿命を迎えている、もしくは寿命を迎えようとしている状態です。そのため、改修しなければならないのですが、通常の方法で改修できるのでしょうか?
アスベスト入りスレート屋根は安全
まず、アスベスト入りスレート屋根を改修する際、前提として知っておきたいことをご紹介します。
アスベスト入りスレート屋根は、屋根の上にある限り、含まれているアスベストが飛散するようなことはありません。アスベスト自体は人体や環境に悪影響を及ぼしますが、屋根材としては優秀ですし、屋根の上にある限り、人にも環境にも無害です。
「アスベストが含まれているスレート屋根は危険だから葺き替えないと…」などと言って騙そうとする悪徳業者が存在しますが、これは嘘なので相手にしないようにしましょう。
塗装による改修は避ける
アスベスト入りのスレート屋根は、屋根の上に置かれた状態であれば、人間の健康を害することなどありません。「それなら塗装による改修は可能なのでは?」ということになりますが、たしかにアスベスト入りのスレート屋根を塗装することは可能です。しかし、塗装は安全性を考えるとおすすめできません。アスベストが飛散してしまう可能性があるからです。
寿命を迎えている、もしくは迎えようとしている屋根材は、塗装前に行う「高圧洗浄」により傷んでしまう可能性があります。高圧の水流が屋根材の表面を削ってしまい、アスベストの飛散へとつながるおそれがあるのです。こうなると、作業に従事する職人さんや近隣に住む人たちを危険にさらすことになります。そのため、塗装による改修は避けなければなりません。
屋根材の劣化が進む前ならば、飛散防止塗料を塗装する方法もあるのですが、すでに寿命を迎えつつある屋根材に施してもあまり意味はなく、高圧洗浄にも耐えられないでしょう。
残る選択肢はカバー工法か葺き替え
残るアスベスト入りスレート屋根の改修方法の選択肢は「葺き替え」と「カバー工法」です。
葺き替えは、屋根材を降ろして新たな屋根材に載せ替える屋根の改修方法です。通常は屋根材がかなり劣化している場合にとられる改修方法ですが、アスベスト入りスレート屋根の場合は、少し問題があります。
アスベストは有害物質であり、解体や処分をする際の手順が通常の屋根材とは異なります。屋根材を撤去するときにアスベストが飛散しやすいため、作業員もそれなりの装備で作業に臨まなければなりません。また、撤去した屋根材の処分にも、通常の屋根材よりも多くのお金がかかります。
一方、カバー工法は、既存の屋根材を降ろさずに、その上に被せるように新しい屋根材を設置する屋根の改修方法です。アスベストが飛散する危険性が少ないので、カバー工法はアスベスト入りスレート屋根の改修に最適です。
葺き替えも選択肢ではありますが、処分費用がかさむことを考えると、現実的な選択肢はカバー工法ということになります。
カバー工法で改修できる条件
カバー工法は、アスベスト入りスレート屋根の改修方法として最も現実的ではあるものの、すべてのアスベスト入りスレート屋根をカバー工法で改修できるわけではありません。あまりにも屋根が傷んでいる場合は、カバー工法では改修できないのです。
野地板と呼ばれる屋根材の下に敷かれている板の傷みがひどいと、ルーフィングが固定できず、いくら上に新しい屋根材をのせても防水機能が働きません。この場合は、既存の屋根材を撤去して下地を作り直す必要があるため、葺き替え工事を選択することになります。
カバー工法の実際
アスベスト入りスレート屋根のカバー工法は、ガルバリウム鋼板やエスジーエル鋼板などの軽量な金属屋根材を、既存の屋根材に被せる形で行います。
カバー工法では、既存の屋根材の上に防水シートを張り、その上に新しい屋根材をのせます。既存の屋根材の下にある防水シートとあわせ、二重に防水シートが張られるため、防水機能がバージョンアップされることになります。カバー工法で屋根を改修することにより、屋根の機能が長期的に発揮できるようになります。
カバー工法のメリット
カバー工法には、特にアスベスト入りスレート屋根の改修を行う際は、アスベストがほとんど飛散しないという大きなメリットがありますが、実はまだまだ多くのメリットがあります。
費用を抑えられる
アスベスト入りの屋根材は、処分にかかる費用が非常に高額です。その費用は、カバー工法の概ね1.5倍といわれています。
断熱効果が高まる
断熱機能のある金属の屋根材で既存の屋根をカバーすると、断熱効果とともに、防音効果も高まります。断熱機能のない金属の屋根材でも、多少の効果は期待できます。
野地板の野地板の結露対策になる
屋根材の下に敷かれている野地板は湿気に弱く、急な気温の変化などで結露が発生すると劣化が進み、防水シートなどを固定する本来の役割が果たせなくなってしまいます。断熱機能のある金属の屋根材で既存の屋根をカバーすると、完璧ではないものの、結露の防止に役立ちます。
まとめ
アスベストが含まれるスレート屋根は、処分するだけでも多額のお金がかかるので、カバー工法で改修するのが一般的です。しかし、屋根を完全に改修できるわけではないので、建物の状況によっては葺き替えを選択しなければならないケースもあります。アスベスト入りのスレート屋根の多くはそろそろ寿命を迎えますので、心当たりのある方は、まずは屋根の点検を依頼してみてはいかがでしょうか?
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