2025/07/11
何気ないキャッチボールに、あの日の思い出が重なる──「今」を大切にしたいと思えた瞬間
引き出しの奥に埋もれていたゴムボールを見つけた。
何気なく放り投げて、ひとりでキャッチしていたその時──
仕事から帰ってきた息子が、
「パパ!ヘイ!」と笑いながら手を上げた。
ボールを投げると、軽やかにキャッチして、すぐさま投げ返してくる。
気づけば10球ほどのキャッチボール。
ふと、心の中に浮かんできたのは、幼い頃の息子との光景だった。
暑い夏の日、公園で何度もキャッチボールしたなぁ。
あの頃はまだうまく取れなくて、すぐ怒って泣いてたよな。
いつの間にか、大きくなったなぁ。前に一緒にやったの、いつが最後だったっけ?
こうして笑いながらボールを投げ合う時間が、また持てたことが、ただただ嬉しかった。
でも──
この何気ない時間も、次はいつ来るか分からない。
もしかしたら、もう二度とないかもしれない。
「当たり前」は、いつだって静かに過ぎていく。
だからこそ、今日を、今を、もっと丁寧に、大切にしたい。
キャッチボールを終えたその瞬間、
「ありがとう。またやろうね」
そう心の中でそっとつぶやいた